今日から新学期だ。私は高校一年生、ふたつ年上のお兄ちゃんは高校三年生になる。
「それにしても、運命ってあるんだなあ」
運命? と首を傾げながらお弁当に卵焼きを詰める。
「だって、まさか真佳が俺と同じ高校を志望していて、それで合格するなんて、運命でしょ?」
そう、私たちはこの春から同じ高校に通うことになった。それの事実を知ったのは私の合格発表の日で、お兄ちゃんも私も合格したことはそっちのけで目を真ん丸にして驚いた。
「もし、クリスマスの日に真佳に会えなかったとしても、俺たちは学校で再開できる運命があったんだよ。それってなんだか、すごいと思わない?」