「だから、これからどんなことがあろうと、どんな道を歩むことになっても……俺を信じてほしい」


真剣な瞳、何かを決意したような意志の強さを感じる瞳で私を見つめる。

胸が震える。この人が大好きだと、全身の細胞がそういう。


頬の星に手を伸ばせば、きつく抱きしめられた。



「……うん。うん、信じる。何があっても、どんな道を歩むことになっても。真守だけをみてる、真守だけを信じてる」


誰に何を言われたっていい。どう思われたっていい。

この人さえいれば、ほかは何もいらない。真守さえいてくれれば、私はそれでいい。

そう思えるほどにあなたという存在は私の心を満たしてくれる。

お兄ちゃんと一緒ならば、お兄ちゃんがずっとそばに居てくれるならば、これからどうなろうとどこへ行こうと構わない。



「愛してる、真佳」



痛いくらいに私を抱きしめるその腕も、私の名前を呼ぶその声も、顔も、体も、体温も鼓動も。

全部、全部が涙が溢れそうなくらい愛おしい。




「私も、愛してる」



真守さえいれば、何も怖くない。



地獄へだって一緒に落ちていく。

光の見えない闇の底にだって、深く深く沈んでいく。