親身になって相談に乗ってくれた正樹叔父さんには心苦しいけれど、そう言い訳をする。

すんなり納得したらしいお兄ちゃんは、手を伸ばして私の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。


「真佳は責任感が強いし真面目だから、何でも気負ってしまうところがあるけど……何かあったら、一人で考え込まず相談してね」


優しい声でそう言ったお兄ちゃんに、思わず泣きそうになった。



「じゃあ、俺先に出るね。真佳も早く食べて準備しなよ」


ご馳走様、と手を合わせたお兄ちゃんはテキパキと食器を流しへ置くと、カバンを肩にかけて玄関へ向かう。


あ……そっか、凛ちゃんのお迎え……。

そう、だよね。一学期は毎日そうしてたんだし、これからだってそうするのは当たり前なのに。


「真佳……?どうした?」


お兄ちゃんの不思議そうな声が降ってきて、顔を上げる。

困ったように私の顔と、私が握りしめるお兄ちゃんのシャツを交互に見た。