「毎回のお食事の時間には作りに来ますからね。何か困ったことがあったらなんでも言ってちょうだいね。この人もこんな無愛想だけれど、人見知りなだけだから」

「一言余計だぞ、タエ子」


むすっとそう答えた茂夫さんに思わず小さく吹き出す。

二人のことはあまり覚えていないけれど、きっと小さな私もこの人たちが好きだったんだろうなと思った。


「お昼はお庭でバーベキューにしますからね。真守くんがもうすぐ帰って来ると思うから、倉庫からバーベキューコンロを出すように伝えてくれる?」

「やったぁ、バーベキュー……!分かりました!」


ひとつ頷いて小さく頭を下げるとキッチンを出た。