今日、この夜で、私は何もかも忘れて普通の妹になるんだ。


 「お兄ちゃん、私ってお兄ちゃんの妹だよね……?」

 「ああ、もちろん。真佳は俺の大事な妹だよ」


 この言葉を心から素直に喜べるようになろう。今は胸が痛くても、いつかはちゃんと心から笑って受け入れられる日が来るから。


 「おやすみ、真佳」

 「……おやすみ、お兄ちゃん」


 朝になって目を開けたとき、普通の妹になれていますように。