ピンポンパンポン

「翠屋史花さん大至急体育館に集合してください繰り返します………」


「なんだろう?とりあえず行ってくるね」


「寂しいけど行ってらっしゃい。」


なんかしたかな?なんで呼び出されたんだろう?


「今年のミスコンは翠屋史花さんに決定いたしました!!!」


えっっっ?


まず私ミスコンすらエントリーしてないよね?


「翠屋さん前まで来てください。」


私は仕方なく登壇する。


「今年はミスコンもミスターコンも1年生でしたね。しかも同じクラスですよこれは運命ですかね」


そんなことを司会の人が言ってるうちに私は遠くに漣くんたちを見つけた。
ちゃっかり5人でいるし…


「翠屋さん感想をお願いします」


「あの私エントリーしてないですよね?」


「エントリーのなかったクラスは運営が勝手に決めさせてもらってます」


「あ。そうなんですか。」


急すぎる。あぁ漣くん不機嫌だし


「翠屋さん学校で一番可愛いと言うことなんですが彼氏とかいるんでしょうか?」


こんな失礼な質問までしてくるのかそう思ったけど今日は好都合だ。
漣くんを安心させるためには。


「はい、いますよ。世界一かっこいい彼氏が。」


漣くんはその言葉で笑ってくれた。嬉しい、よかった。


「おぉーそんな彼氏はこの学校の生徒でしょうか?」


「いえ違います」


「じゃあ今この場にいますでしょうか?」


もちろん答えは


「はい。いますよ」


「ぜひ登壇していただきたいですね。彼氏さんいらっしゃいましたらぜひ前までお越しください。」


その言葉でカイくんやさえちゃんに押された漣くんがこっちにやってきた。


「うわ〜これはまたイケメンさんですね。とてもお似合いです」


「翠屋さん彼氏のどんなとこがお好きなんでしょうか?」


こんなこと聞く?普通


「全部好きですけど強いて言うなら私を安心させてくれて大切にしてくれるところです。」


私は恥ずかしくなり顔を伏せると漣くんが頭を撫でてくれた。


キャーーーーー


それだけで悲鳴が上がる漣くんは本当にイケメンだと思う。