ついに今日から二学期が始まる。

あと一ヶ月もしないうちに文化祭だ。

登校日以来桃瀬くんのメールに返信していない。いやできないのだ。
漣くんが消したから。

桃瀬くんに謝らないと。

「翠屋さんあれから返信ないけどなんかあった?」

桃瀬くんから話しかけてくれた。

「ごめんね。もう返信できないんだ。」

「どうして?」

「男の子からの連絡は返せないんだ。」

「もしかして彼氏?」

「うんそう。ごめんね。」

本当に申し訳ない。

「大丈夫?その彼氏。」

「え?なんで?」

「だってそれって束縛でしょ?」

「うん。そうだよ。でも安心させてあげないといけないから。漣くんも同じようにしてくれてるしね」