さえちゃんの家を出て私は漣くんちに向かった。

「…ただいま漣くん?」

そこには漣くんの姿はなかった、

なんで?どこいっちゃったの?

すごく寂しい。
そう思いながら私は自分の家に帰った。

ガチャ

「…ふみちゃん?」

漣くん?なんで漣くんがここにいるの?

「漣くん?」

そう声をかけると漣くんは走ってこっちにきて私に抱きついた。

「そんなに抱きつくと着付けくずれちゃうよ…」

「もう帰ってこないかと思った…」

そう言う漣くんの顔には乾いた涙の跡がある。

「そんなわけないでしょ?私には漣くんしかいないんだから。」

「僕も。だいすきふみちゃん。ずっと一緒にいて。離れないで。」

「うん。漣くんに浴衣見て欲しくてさえちゃん家で準備してただけだよ。」

そういうと漣くんはマジマジと私を見てきた。

「可愛い。本当に可愛よ。僕だけのふみちゃん。ごめんね。だいすき。」

「ありがとう漣くんに褒めてもらえて良かった。」

「花火行こうか」

そうして私たちは花火大会に向かった。