第一話「ゾンビ」の治し方。抹茶を添えて~

「先生いるかーー」

どこからか、声が聞こえてきて。勢いよく保健室のドアを開けられる
「はいなんですか、わとそん君」

わとそんというのは、彼はアルセーヌ、ルパン好きなのだが。なぜか友人が
「お前はルパンと言うよりわとそんだな」ということで、わとそん戸呼ばれている
「いや、わとそんじゃな、、、ルパンと呼んでください」
「はい、ルパン君」
わざとではないが、10歳、11歳に見える先生が、そこらの女性より美人には見えないが、それでもなんていうか
「まぁ、会えない美人より会える人だよな、ふつーに」
「?なんですかわとそん君」
「お姉ちゃん。油売ってないで。この薬そこに置いといて」
「あ、はーい」

そこで、妹の松えもん(あだ名)が、両手を腰に当てて、姉に注意する
「あ、はーーい」
松実ちゃん、姉の方があせあせと小さい手で、薬を妹からあずかりテーブルに置く
「ぶっ」
もちろん、二人とも人間ではない。松の精というやつだ、それはわかっている

「それじゃあ、お茶にしましょうか」
「あ、はい、いただきます」
抹茶とおはぎである
まったくもって、好相性。なんでこう、抹茶とあんこの相性っていいんだ

ほぅ、としみじみとした気分になる。
「あ、そうだ、先生、そういえばーー」
そこに、がるるるとゾンビがやってくる
「病気ですねーー」
「お姉ちゃん」
「わかっていますーわとそん君、押さえといて」
とりあえず、言われるがままゾンビとかした、男子生徒隣のクラスの若村
を後ろからはがいじめにする
「お姉ちゃんここは葛根湯(かっこんとう)ダと思うの?」
「そうね、ゾンビには葛根湯ね」

(葛根湯、、、葛根湯って、あの風邪の時飲むやつそれがゾンビに何の関係が)
「あ、知ってました。葛根湯ってゾンビに効くんですよ」
(そんな、風邪みたいに)

~数十分後~
なんということでしょう。
ゾンビになり生気がなくなっていた瞳が、つやつやのきらきらしたおめめになっている
「あれ、僕」
っていうか、なんていうか。ゾンビって葛根湯で治るんだー
「わとそんさん、常識ですよ」
「松実さん、そんなわけ」