☆千柳side☆

 
 俺が家を出て行ってから
 2週間が過ぎた。



 学園の理事長。
 京見グループの次期社長。
 アイドル。 書道家。

 肩書だけは、立派な俺。




 高級スーツに袖を通し。

 父さんから引き継いだ学園の理事長室で

 昼休みに何をしているかというと……



 お説教しようと呼び出した天音に、
 反撃を食らっているところです。




「千柳さんって、
 人の気持ちが読めないバカなの?」



 理事長席に座る俺の前に立ち

 天音はバンバンと机をたたいている。




 俺も天音に聞きたいよ。


 さっきから、これでもかって程
 激しくけなしてくるけど

『俺に恨みでもあるの?』って。