「待ってくれ成二、これは違うんだ」

「なにがだ?この事は会社にも報告する。俺の元で働いてるということ、忘れるなよ」

「っ……」

叔父様……。

「わ、たし……ここを、出たいです」

ずっと、解放されたかった。

この、牢獄のような日々から……。

「じゃあ、荷物をまとめておいで」

「っ、はい」

私は大急ぎで部屋に向かった。

色々な物を鞄に詰め込み、キャリーバッグにもいれた。

お母さんとお父さんは最後まで私に何も言わず、私は家を後にした。

「あの、叔父様……」