……あ。

「あ、あああのっ、ごめんなさい!みなさん止めたのに、余計なことして……」

そう謝ると、私の手から袋が消えた。

「……お前、マジなんなの?」

見上げれば、少し泣きそうな有馬くんが袋を全部持ってくれてて。

「え、あの……」

「お人好しすぎんだろ……ババアの言うことなんか放っときゃよかったのに」

ピンっとデコピンをされた。

「あだっ……」

「帰るぞ」

そう言うと、有馬くんはスタスタと歩いて行ってしまう。

「あ、ま、待ってください!持ちます!」