……最低な親だな。

「叔父様が私を助けてくれて、あのお家を出たんです。……でも、もしもみなさんが反対したら嫌だったから……嘘をつきました」

「ん、できた」

女の腹を手当てして、服を下ろした。

「有馬くんには、助けてもらってばかりですね」

申し訳なさそうに言った女。

初めて会った時も、なにもない所でつまずいてたからな。

「あの、何かお礼をさせてほしいですっ」

「……いらねぇ」

「私がしたいんです!」

……どこまでお人好しなんだよ。

「じゃあ、礼とかいらねーから今すぐ部屋出て」