「いいの?じゃあ頼むよ」

「俺、好物はキノコだから」

「俺は肉や肉!」

「にしても千桜、どこで料理を覚えたんだ?」

じーさんがそう聞いた。

どーせ、母親とかだろ。

「えっと……自然と身に付きました。自分のぶんは自分で作っていたので」  

と、少し無理した笑みを貼り付けた顔。

「お母さんとかに教えてもらったりしなかったの?独学?」

「あ、はい。お母さんもお父さんも仕事が大変なので」

「千桜まるといたくなかったんじゃない?」

尚がいつものようにいじめると、

「やめぇや尚!千桜はええ子なんやから!」