そう言われゆっくり目を開けると。

「っこれ……」

「腕時計……壊れてたから」

箱に入ってる腕時計があった。

しかも、俺が欲しかったやつ。

「よく知ってるな……」

「前にふたりでショッピングモール行った時これ見てたから。時計壊れてるし欲しいのかなと思って!」

「ありがとう、千桜」

時計を受け取って、千桜を抱き締めた。

「あ、京夜くん着替えないとだよね!スーツにシワついちゃう!」

「シワなんか別にいいのに」

「ダメだよ!京夜くんは課長なのに!」

そう、実は俺、課長なんだよね。

「今日の夕飯はなに?」