「まっ……っ」

ゆっくり離れた京夜くん。

そして、不敵に微笑んだ。

「一応アイツらに聞かれるかもしれないから移動するか……」

「い、移動……?っひゃ」

私を抱き上げて歩いていく。

ど、どこに向かってるの……?

なにかを開けて、そのなかに入った。

「ここ、クローゼットな?」

「く、クローゼット……??ここが?」

「そ。ドア分厚いし部屋のドアから遠いし千桜の部屋もあるから聞かれることない」

パチッとクローゼットの明かりをつけた。

あ、意外と見える……。