自分に、か。

「……俺、千桜に優しくできてる自覚なかった」

「無意識……?」

「たぶん、千桜には愛情ばっかり向けちゃうから自然とそうなってんのかも……」

そう思うと、少し頬が緩む。

「こんな俺でも、そばにいてくれるのか?」

「当たり前です!大好きだからっ……」  

言われるたびに高鳴るその言葉。

1日に何回も言われるそれは、毎回心がこもってて。

千桜の俺への想いが、痛いほど伝わってくる。

「……俺も、大好きだよ」

「そろそろ戻ろっか。みんな待ってくれてるでしょうし……」

……忘れてた。