マジ勘弁しろよ……。

好きな女にくっつかれんのは大歓迎だけど、今はダメだ。

完全に覚醒したのか、理性が効かなくなっている。

「千桜、とりあえず座ろう」

「離れません……」

そう言う千桜の頭を撫でながらソファに移動した。

でも、隣に座って俺の腕に抱きつく千桜。

こんな不安にさせた俺も悪いけどな……。

「千桜ちゃん、はいこれ」

母さんが千桜に出したのは、あったかいチョコオレだった。

昨日、俺が買ってきたもの。

「わぁっ、チョコオレ!ありがとうございますっ。でも、どうして……」

「ふふっ、昨日の夜に京夜が千桜ちゃんにたくさんのチョコを買ってきたの」