天使級美少女、ただいま吸血鬼様に猛烈アタック中

『京夜くんっ』

そして、いつものように呼ぶあの声。

薔薇の意味、気づいてくれたかな……。

それから残り2時間になって、俺と母さんは地下室へと移動した。

「……不思議だな。月が見えるなんて」

「月の光を浴びた棺桶は、吸血鬼が完全に死んだあと消えるの。まさか私が入る予定だった棺桶に息子が入るなんて……」

「……母さんにも、いろいろ迷惑かけた。でも産んでくれて、ありがとな。おかげで、こんな綺麗な思い出ができた」

千桜に、出会えた。

「吸血鬼は2時間前に棺桶に入る。そうしたら眠るから……。お母さん、そばにいるわ」

「いい。リビングにいて」

そんな、しんみりしたくねーし。

俺は月を見てから、棺桶に入った。