「……まさかね」

吸血鬼になれるわけないもん。

服を着替えて再び京夜くんのお部屋に入った私。

「よーし!薔薇の本数、数えるぞー!」

また一から数え直しになっちゃったし。

私は腕をまくって、ひとつひとつ数えていった。

昨日の……嬉しかったな。

でも、急にこんなことしてくるなんて、本当どうしちゃったんだろ。

「千桜まる、ご飯食べないの……って、え?なにこの薔薇」

「あ、尚くん!昨日の夜、京夜くんがくれたんです!本数数えてる間に私寝ちゃって」

「俺も手伝う」

私の隣に来て手伝ってくれる尚くん。

「ありがとうっ」