「遠く、って……」

「6月くらいに、四国に行ってもらおうと思う」

し、四国……?

「その方が、千桜も安全なんだ」

「……」

そんな……。

そういえば、みんな……驚いてない。

知ってたのかな……?

「わ、かりました……お部屋、戻りますね」

そっと立ち上がって、カーディガンを持ってリビングを出た。



「はぁ……じーさん、言うタイミング今じゃねーよ……」

「しょうがないだろう……千桜にも心の準備してもらわないとだろ」