私の肩を抱き寄せて、スマホを向けた京夜くん。

「あい、ハイチーズ」

──パシャっ。

そんな音が聞こえて、京夜くんは私から離れた。

「あとで送っといてやるよ」

「ありがとうっ!」

ぎゅっ!と京夜くんの胸に抱きついた。

「っ、ほら、まだまだ見れてない魚いんだろ!行くぞ!」

「ふふっ、はぁーい」

ぶっきらぼうに言われたけど、優しく繋がれた手。

なんか……この甘さ、いいなぁ。

私はその後も、京夜くんとの初デートを楽しんでいた。