お父さんはソファから立ち上がると、

──ドガッ!

「っけほっ……」

私のお腹を蹴りあげた。

痛い……、生理中なのに……っ。

お母さんとお父さんはいわゆるお金持ちで、そのぶんストレス発散は私を使ってる。

早く帰らない私に腹が立つらしく、すぐに難癖つけて殴っては蹴ってくるんだ。

もう……疲れた……。

その日の夜中。

元々不眠症で眠れない私は、窓から明るく輝く月を見てた。

……もしもひとつ願いが叶うなら、抜け出したい。

……この、苦しい世界から。