天使級美少女、ただいま吸血鬼様に猛烈アタック中

そんなこと……わかってる。

「千桜は、誰よりも京のこと好きやねん!いつもいつも京しか見てへんもん!」

……そう、なのか?

「先に言っとくけどさ、京の呪いを解くことができるのは千桜まるだけだからね」

……わかってるんだよ。

だからこそ……泣かせたくない。

「まぁ、これはふたりの問題だからね」

「俺は千桜まるに全部話すことをおすすめするけどね」

「京がいなくなるなんて、嫌やもん」

「……ありがとな」

その時。

──「ひゃ~っ!」

下から、千桜のそんな声が聞こえてきた。