私は立ち上がって、階段を上った。

──バタン!

「はぁっ……はぁっ……」

その場に座り込んで、自分の唇に触れる。

ま、まだ……残ってる。

は、初めて……キス、した。

京夜くんにも……わ、悪いことしちゃった。

うぅ……どうしよう!

せっかく……せっかく、話せるようになったのに。

嫌われちゃった、よね……。

私はしばらく、動けなかった。