私の鞄を持ってくれた京夜くん。

「も、持ちます!」

「いい。つか、お前そろそろタメ口だけにしろよ。俺ら同い年」

「そうだよ千桜まる。ターメ」

「あ、あんまり慣れてなくて……」

「まぁ、慣れないことを急にさせるのはダメだね。ゆっくりでいいよ」

一茶くんまで……優しいな。

その時、

──グラッ。

「千桜!」

「わっ……!」

足に力が入らなくなって、身体が傾いた。

こ、転んじゃう……!