ったく……。

教室に着いて、あっという間に先生がきた。

「なぁ京。千桜まるのこと好きなんでしょ」

隣に座る尚が言ってきた。

「……俺は誰のことも好きにならねぇ」

「そう言ってられるのも今だけじゃない?」

前の席に座る一茶も会話に参加。

「……気づきたくねーんだよ。余計なこと」

「……もう気づいてるやん。それ」

陽太、お前もか……。

「……たぶんだけど千桜まる、無意識に京に惹かれてるよ」

「んなもんどうでもいい。もう千桜の話すんなお前ら」

俺は机に頭を突っ伏した。

……嫌、なんだ。