天使級美少女、ただいま吸血鬼様に猛烈アタック中

「……へぇ、俺も」

「もうずっと寝てなくて……だからよく、出窓に座って月を眺めてるんです」

「俺もだよ。なんか、月を見ると癒される」

……似てるのかな?

私……もっと、京夜くんを知りたい。

「でも、さすがに今日は疲れただろ?それでも寝れない?」

「うん……ひとりになると、どうしても前の家のこと思い出しちゃうんです。前の家でも月を見てたから……」

飲み干したコップを、シンクに置いた。

「なら、俺の部屋に来る?」

「え……?」

京夜くんを見ると、首の後ろに手をあてて。

「その……どうせ俺寝ないし。ふたりだといい暇潰しじゃん?」