「?はい」

「じゃ、そんだけ」

俺は自分の部屋に戻ろうとした。

「それだけ、なんですか?」

「ん。気になったから」

俺は千桜の頭を優しく撫でた。

……千桜は、俺といない方がいい。

いいんだ。

「じゃ、俺は部屋戻る」

「あ、はいっ」

千桜は俺にお礼したがるけど、そんなに俺は優しくない。

関わらない方がいい俺は、もう充分千桜からお礼もらったから。