「芽吹さんとやりたいこと一個ふえた、……って言ったの覚えてる?」
そういえば、星原くんと一緒にやりたいことリストを作っていた時に帰る時間を聞かれた。
帰る時間はいつだって定まっていなかった。昼も夜も朝も、わたしの生きる環境でそれは重視されることではない。
どの時間でも、わたしにとっては孤独でつまらないもの。
だからこそ、星原くんと過ごす時間は 少しだけ不思議なのだ。
ちいさく頷けば、「よかった」と言われた。
「それさ、今からやってもいい?」
「いいけど……まだどこかに行くの?」
「うん。せかいが1番近くみえるとこ」
───今日の星は ぜったい綺麗だとおもうから
星原くんは、やっぱり夜が 良く似合う。



