「ねえ天晴、星見に行こう」

「…え。今日はやだよ」

「どうして」

「雨強いから」




ダメ元で天晴を誘ったら断られた。

まあ、そりゃそうだよね。星なんか見えるわけないし、雨だし、いやだよね。



「そっかぁ、わかった。今日はやめとこ」

「うん」

「今日ははやくねるよ」

「うん」




ごめんね、天晴。あの日、そこでちゃんと辞めていたら良かったんだ。そうしたらきっと、私はこんなに長い夢を見ることはなかった。


いつかちゃんと誰かに助けを求めることができていたかもしれない。


いろんな人に迷惑をかけた。ばあちゃんは今何をしているんだろう。天晴は、どこの高校にいったのかな。

私もちゃんと生きていたら、中学校の同級生から解放されることを夢見て志望した高校に行けていたのかな。



ごめんね、ごめんなさい。
こんなに長い間、迷惑ばかりかけてごめんなさい。


だけどね、あのね。



私はあの日、───死のうとして、だけど、やめたんだよ。