「お姉さんに聞きたいことがあるから生きてる。目を覚ましたら怒ってねって、その手紙があったから生きてる。それだけじゃだめなの?星原くんが生きる理由って、そんなに凝った理由が必要?」

「芽吹さん、」

「わたしは相変わらず優しい死に方を探すのがめんどくさいから生きてる。今日までは、星原くんに会いたくて生きてたよ」




生きる理由も死にたい理由も同じくらいしょうもないけれど、それだけの理由でわたしは今日まで生きてきた。


星原くんが学校に来なくなった半年も、きみに会えることを願って放課後に待ってみたり、この屋上に来たりした。


もし、星原くんが本当は学校をやめていたとしても、生きていたらいつか会えるかもしれないと信じていた。どこかで生きていることを願っていた。





「そうやって生きてたら、今日、やっと星原くんに会えた」