あの日の空は酷く綺麗だった。
わたしって晴れ女だったんだって、星原くんの言葉でまた一つ新しいことに気づけたのだ。抱えていた感情は、あの空の下では全部ちっぽけに見えて 強くなれた気になっていた。
存在しているだけで誰かの気分を害してしまう自分が居たことへのショックと、問題が起きた時に関わった家のどちらかを排除しないと手に入れられない平和。
何が正しいかもわからなくなって、考えたら止まらなくなって、消えてしまいたいと思った。
そんなわたしを連れ出して、考えることを放棄してしまおうと、わたしのこころを軽くしてくれた星原くん。
きみがいるなら、わたしはたとえ不正解だらけの人生でも希望を捨てずに生きてみようと、そう思えた。
きみと一緒なら。
きみとわたしが───同じだったなら。



