やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

「いいのいいの、恥ずかしがる必要はないのよ。だって新村くんは素敵だしまーちゃんにピッタリの物件だよ。まあちょっと女の子にモテすぎるけど、それは新村くんに魅力があるってことだもんね」
「いや、だから、私の」

 にこやかに笑って優子さんは私の肩をポンと叩いた。

 何だかものすごく嫌な予感しかしない。

「安心して、私がついているんだから新村くんとの仲をばっちり取り持ってあげる。こう見えても学生時代はブレーキの壊れたダンプカーなキューピットとして有名だったんだから。どーんとお任せよ!」
「……」

 ブレーキの壊れたダンプカーって……。

 それ絶対褒めてないよね?