やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

 うん。

 自分でも無茶なことを言ってると思う。

 けど、他ならぬ三浦部長のことだし。

 無茶も言いたくなるよね。

「私だけ無罪放免になるなんて御免ですよ。私は三浦部長と一緒がいいんです」
「まーちゃん……」

 私はぎゅっと拳を握った。

 優子さんの私を見つめる目が優しくなった。彼女はゆっくりとうなずくと私の拳を包むように自分の両手を重ねた。

「そうだね、まーちゃんはやることをやったんだもんね。ヨツビシの要求は撤回されたんでしょ? 役員会でもそのことが話題に出たって聞いてるよ」
「……」

 ま、まあやることをやったかと問われるとちょい違うんだけどね。

 私、実質中森さんに丸投げしてる訳だし。

 で、でもヨツビシのことは何とかなったんだからいいよね?

 カドベニ的に問題解決だよね?