やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

 私は自分が本当にやらかしてしまったのだと気づいた。

 意識してしまうと恥ずかしさで身悶えしたくなる。体温がさらに上昇し心拍数が急激に増した。

 とくとくと心音が耳の奥で響き、頭がくらくらしてくる。

「大野?」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!」

 プチッ!

 羞恥に堪えきれなくなり、逃げるように私は通話を斬った。