やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

「これプロポーズみたいになってしまったな。ヤバい、部下の女子社員をこんな形で口説こうとしてるって思われる。絶対気持ち悪がられる」
「そんなことないですっ!」

 受話口越しの声は私の耳に届いていた。聞こえていた言葉の内容に思わず私は反応してしまう。

「私、部長のこと気持ち悪がったりしません。大好きな部長にそんなことするはずないじゃないですか!」
「……大好き?」

 動揺したような三浦部長の声が尋ねてくる。

 はっ。

 私、また言っちゃった?

 これ、今度こそ告白したことになっちゃってる?