やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

「あっ、いえ。今のは変な意味じゃなくて部長の下で働いていたいっていう意味で」
「……」
「で、でも部長のこと嫌いとかそういうことでもないんですよ。むしろ好きというか」
「……」

 ちょっと、何か言ってくださいよ。

 どうして黙ってるんですか?

 とくんとくんと私の胸が鼓動を速めていく。エアコンの効きがあまり良くないため部屋の温度は低いはずなのに妙に暑かった。私は自分が赤面しているのを自覚した。

 こ、これって私が部長に告白したみたいになっちゃってるのかな。

 わぁ、やっちゃった!

 いくら何でもこのタイミングはないよね。

 あぁ、穴があったら入りたい。

 というかもう空間をぶち抜いて異世界に逃げたい。