やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

 でも、そんなの私は認めない。

 認めたくない。

 だって、ヨツビシのこと何とかしたんだもん。

 私と三浦部長の処分はなしになるでしょ?

 北沢副社長が裏で何をしていたとしても約束は守ってもらわないと。

 私は空いていた手をぎゅっと握る。

 言葉に力がこもった。

「部長、私をずっと傍にいさせてください」
「……」

 またも沈黙が帰ってくる。

 あ。

 その沈黙に私ははっとした。

 かあっと熱が顔に集まる。私はぱくぱくと口を動かしてから掠れるような声でさっき声にしたばかりの言葉に補足した。