やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

 私は沸いてくる感情そのままに言葉を紡ぐ。

「私は部長のいる第二事業部がいいんです。そりゃ、部長に怒られたりお小言マシンガンを浴びせられたりよくわからないことをぼそぼそ言われたりするのは嫌ですけど私は部長の傍にいたいんです」

 一つ呼吸をし、続けた。

「部長は私たち営業部員のこといつも気にかけてくれてますよね? 私、カドベニのことしか知りませんけど部長ほど部下のことを考えてくれている人はいないと思います。そんな部長だからみんなついて行くんです。」

 私はどうにかして部長を鼓舞したかった。

 三浦部長は私を助けるために暴力を振るったことを後悔していないと言っていた。

 けど、内心では悔いていたのだろう。殴った相手にというよりも自分の行いで迷惑をかけた人たちに負い目を感じていた二違いない。

 だから処分を受け容れるようなことを言ってるんだ。