やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

 最寄り駅の前で解散したとき新村くんに誕生日プレゼントを選びに行こうと誘われたけど私は丁重にお断りした。

 *

 翌日。

 アパートの部屋で出社の準備をしているとスマホが鳴った。

「もしもし、僕だ」

 三浦部長からだった。

 私が朝の挨拶をするより早く彼は言葉を接ぐ。

「今朝うちにヨツビシからの謝罪の電話が来た」
「えっ」
「君を連れ去ろうとしたあの男は処分される」

 私の想像の中で三浦部長がにやりとしていた。