やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

「中森さんのやれる範囲で手を貸してくれればそれでいいよ。」
「ありがとう」

 中森さんが小さく言い、恥ずかしそうにそっぽを向いて付け足した。

「あんたに話して良かったわ」
「……」

 街灯の明かりで照らされているからか中森さんの横顔がいつもよりずっと輝いて見えた。ほんのりと朱に染まった頬も、つんと尖らせた唇もどうしようもなく愛らしい。

 わぁ、何これ。

 めっちゃ可愛い。

 新村くん、どうしてこの可愛さをわかってあげられないかなぁ。

 いや、付き合ってたんだからわかってはいたのか。