やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

 自分の思考にセルフダメージを受けているとネズミおじさんが話に割り込んできた。

「釜本くん駄目だよぉ、いくら君が貧乳好きでもぉこの子は僕が目を付けてるんだからねぇ」
「……」

 ぞわっ。

 背筋に冷たいものが走る。

 私は頬をひくひくさせた。接待中なのを忘れてしまいそうになる。

 にこにこしつつネズミおじさんが言った。

「あーでも僕は別に貧乳好きとかじゃないからねぇ。おっぱいのサイズが気にならないかと問われたら返答に困るけどぉ、だからといってそれだけで女性を判断したりしないよぅ」
「……」

 こいつも引っぱたいてやりたい。

 最大限の忍耐力で怒りを抑え、その代わりにまだ食べかけだったジャガイモに噛みついた。