やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

「あ、じゃあ今度ホームセンター廻りにご一緒しませんか? 俺の家の近所に新しい店が出来たんですよ。何なら大野さんの欲しいものがあれば買ってあげますよ」
「……」

 わぁ、この人駄目だ。
全然わかってくれない。

 てか「買ってあげますよ」って。

 何だか上から目線で感じ悪いんですけど。

 私は睨みつけたい衝動をどうにか堪えた。そうしている間にもねっとりとしたロバの視線が私を舐めてくる。しかもやたら胸に視線がいってるようなんですけど、あなた貧乳がタイプなんですか?

「大野さんって可愛いですよね」
「はぁ」

 ロバに褒められてもちっとも嬉しくない。

 てか、あなた私の胸を見ながら可愛いって言いましたよね?

 うわぁ、ムカつく。

 引っぱたいてやりたい。

 確かにサイズ的にはアレだけど。ウエストはすぐ育つのにこっちはなーんも育たなくて……うん、悲しくなるからやめよう。