やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

 ……などと思っていると中森さんが顔を近づけ耳元でささやいた。

「もしかしてあんなのデートの内に入らないとか言うつもりじゃないでしょうね。そんなのあたし認めないから」
「……」

 中森さん。

 どうしたらそんな地獄の底から響くような声が出せるの?

 あと、ごめんなさい。

 中森さんからめっちゃいい匂いがしてます。

 私、ちょっと変な気分。

 あぁ、本当に私が男だったら放っておかないんだけどなぁ。

 というかもう抱き締めちゃう?

 その豊かなお胸に顔を埋めちゃう?

 ……はっ!

 いかんいかん。