やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

 担当といっても大手相手だと販路を広げたり展示会を企画したりすると一人ではこなしきれなくなる。そのためチームを組んで仕事に当たっていた。このチームは役割分担がはっきりしているので本来の業務に負担がかからないようになっている。

 サポート役の私だと直で相手の担当者と話すということはなかった。というか私はその部長さんに会ったことすらない。

 うーん、ちょっとおかしいとか言っても多少癖が強いってくらいだよね。

 そんなに大変かな?

 苦笑混じりに私は尋ねた。

「先輩はヨツビシの部長さんに何かされたことでもあるんですか?」
「そうだな、具体的に言うとまゆかには刺激が強いかもな」
「……」

 え?

 何それ、めっちゃ気になるんですけど。