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「大野、ちょっといいか」
終業時刻まであと三十分というところで私は三浦部長に呼ばれた。
何だろうという疑問半分、もしかしたら終業後のデート(実際は接待の下見)の確認かなという期待半分で彼のデスクに赴く。
以前のような重い足どりはもうない。とても軽やかだ。美味しいチキンカレーも楽しみだし。
私がデスクまで行くと三浦部長はずいとレジ袋を差し出した。
あ、これフルーツロールの余りだ。
「悪いがこれを優子のところに持って行ってくれないか」
三浦部長の表情は硬い。
というか恥ずかしがってる?
ほんのりと顔が赤いんですけど。
ああ、そういやさっき優子さんに怒ったばかりだもんね。
ばつが悪いよね。

