やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

 ……あ。

 私は唐突に思い出した。

 そういえば部長、好きな人のために誕生日プレゼントを買っていたっけ。

 うーん、その人ってどんな人なんだろ?

 放っておけない感じって部長が言ってたけど外見とかも気になるなぁ。

 めっちゃ美人とか?

 そしたら私、勝ち目ないなぁ。

…… いやいや、せっかく部長との誕生日のことを考えていたんだからわざわざ自分で凹むような想像したら駄目でしょ。

 き、気を取り直して……っと。

 中森さんが誕生日に彼からイヤリングをもらった話をしているのを私はうんうんとうなずきながら聞き流す。

 頭の中で描いた三浦部長とのお誕生日会はなかなか素敵だった。

 現実味はこれっぽちもないし実現はまず出来ないだろうけど、それでもこうやって妄想するくらいはいいよね?