やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

「どうせ彼だけじゃなくて他の男にも色目を使っているんでしょ。あんたみたいな女はよーく知ってるんだからね。あれでしょ、散々玩具にしたらポイッと捨てるんでしょ? 彼がボロボロになっても知らん顔してポイッと捨てるんでしょ? そんなのあたしが許さないっ! 神様が許してもあたしが許さないんだから!」
「……」

 えーと。

 もしかしなくても私、最低女?

 これっぽちとして心当たりがなくて私は苦笑する。それがお気に召さなかったらしく彼女はますます目を吊り上げた。まさに鬼の形相だ。

「何? 不敵に笑っちゃってあたしのこと馬鹿にしてるの? 男を取られた憐れな女だって見下しているの?」

 もうどうしたものやら。