やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない

 となるとお見合いは避けられないか。

 でもっていざお見合いをしたら相手が三浦部長のことを気に入っちゃって、本人の意思とは関係なく話が進んじゃって、あれよあれよという具合に結婚までの流れが決まっちゃって。

 え?

 え?

 え?

 部長、常務と親戚になっちゃうの?

 ……じゃなくて!

「部長、結婚しちゃうんですか?」

 つい声が大きくなってしまった。

 私ははっとして自分の口を片手で塞ぐ。あたりを見回すと部内にいた人たちの何人かがこちらを見ていた。羞恥で耳が熱くなってくる。穴があったら入りたい。

 というか床をぶち抜いて逃げ出したい。

 下の階の人たちには大迷惑かもだけど。